災害(台風や地震)時のSNS(Twitter)は被災者の帰宅行動に影響を与えているのか?

台風 Twitter

こんにちは、こんばんは、たかです。

 

昨今急激に成長を遂げたSNSは、今現在では災害時の情報伝達手段としてかなり重宝される存在になりつつあります。

 

テレビやラジオと違って1個人が気軽に情報を発信できるため、即効性が高いツールになっています。しかし問題点もあって情報源が不特定多数ということですべてが正しい情報ではないということです。いわゆるデマが存在します。

 

それでも日常的にも災害時でもかなり重宝されるツールになっています。テレビやラジオでは報道されない被害が小さいところでも、キーワード検索すればある程度の情報は集まるだろうし、もしかしたら自分の家の周りの状況までわかる可能性だってあります。

 

実際に東日本大震災時のTwitterは、地震発生前後5時間を比較すると6.7倍も活発に動いていたので、災害時にSNSは多く使われていることが分かります。

 

しかし前述したとおり、中にはデマや流言が含まれているためその点に関してはテレビやラジオに劣る部分と言えます。

 

今回紹介する研究(1)はSNSの情報が、実際どのように被災者らの行動に影響を与えているのか?ってことを調べたものになります。

研究内容

神戸大学による研究で、東日本大震災時の帰宅困難者を分析するため、キーワードを設けヒットしたツイートのデータを分析し、発信元をある程度絞ります。

 

これをすることで、Twitterの情報を参考にして行動したのか?とか地震発生時から時間が経つにつれて情報発信者の注意点がどのように変化していったのか?ってことがある程度わかるようになります。

 

対象期間は2011年3月11日14時~12日23時を対象にしています。

研究結果

  • 地震発生直後(15~17時)では「地震」「津波」「揺れる」「余震」といった地震を連想するような単語が多く使われておりその後は減少傾向にある
  • 地震発生から1時間後(16時)あたりから「帰る」という単語が増加しておりその後もずっと人々の関心が保たれていた
  • 18時まで「電話」「連絡」などの単語が増加していたがその後は減少している

これらのことから地震発生直後は地震による恐怖や2次災害などのことが考えられるため、そのような単語が多く使われていたが、ある程度落ち着いてくると「家族の安否」や「どうやって帰るか」「帰れるかどうか」など、これからどうするかについて話題が変わっていったことが分かります。

 

そしてTwitterの情報と帰宅行動はどのようは関係であったかというと、

  • Twitterの情報と同時刻での帰宅行動と、1時間前の帰宅行動とTwitterの情報が関連していて、1時間前のTwitterの情報による帰宅行動は相関していなかった
  • 交通状況に対して悲観的な情報が多い時、そして楽観的な情報が少ない時、帰宅行動を示すものは少なく、勤務地に滞在する可能性が高かった

まとめ

  • Twitterの情報が全部正しいわけではなくデマや流言があるが、人々は積極的にTwitterから情報を得ており、行動に移している
  • 災害発生時は1、2時間で情報の内容が変わってくるので、こまめにチェックして家族や友人の安否を確認すること

 

今回の研究ではTwitter上にある情報の信頼性や妥当性は一切合切無視しています。これについては実際の交通状況とTwitter上での情報を比較する必要があるのでさらなる研究を待ちましょう!

 

また家族と連絡がつかない場合でもTwitterの情報を活用すれば家族のいる細かい情報、友人が帰宅行動を取ってるのか?滞在しているのか?が何となくわかる可能性があるので、少しは不安が和らぐと思います。

 

別の研究では災害後にうつ病を発症する可能性が高いことが分かってるので十分に注意してください。対策なども書いてあるのでぜひ参考にしてください!

 

文字だけのツイートより写真付きや動画付きのツイートは、かなり信ぴょう性が高い情報だと思います。それらの情報は積極的に活用して拡散して大いに役立てましょう!

 

被災地から遠い人が出来ることとしては、被災者はSNSを多く活用してるということが今回の研究で明らかになっているので、励ましの言葉や元気が出る言葉などを送ることで少しでも被災者の役に立てると思います!