自動運転が躍進しているが、事故件数が極端に減らない理由が意外だった!!
こんにちは、こんばんは、たかです。
2014年に自動運転が市販化され、自動運転レベル1(クルーズコントロールや衝撃被害軽減ブレーキなど)が当時はかなり話題になっていましたが、現代では自動運転レベル2が当たり前の時代になってきており、業界では自動運転レベル3を通り越してレベル4の研究も始まっています。
このようにここ数年で自動車業界は大革新を遂げています。これだけ進歩しているのなら事故件数は減少しているだろうと私は考えたのですが「箱を開けたらびっくり」毎年緩やかに減少しているだけでした。正直がっかりです・・・。
確かにまだ人が主体となって運転しており、自動運転はまだ補助の段階です。そのため人為的なミスをあらかた防げたとしても人が関わってる以上完全に防ぐことは出来ません。
しかしやはり自動化が市販化された前後なら、事故件数が急激に減少してもいいんじゃないか?と思ったのですが・・・。なぜ減らないのでしょうか?
この問題についてあなたはどう考えますか?
この疑問を解消すべくいろいろな資料をあさっていたところ「これが原因ではないか?」と視界がぱっと開けた感じがした情報を手にしたので、紹介します。
自動運転技術が進歩しても事故件数がなかなか減らない理由
それは
自動と手動を頻繁に切り替えなくてはならないような状況
であるとき事故が発生しやすいことがわかりました。
これはイエール大学・UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)・ハーバード大学、バークレー大学、NASA(アメリカ航空宇宙局)などの名立たる研究機関で明らかになっています。
勿論自動車だけに言えた話ではなくて、飛行機なども同様で、今でこそ離着陸さえも自動で行うのもありますが、それでもまだまだ数少なく多くの飛行機は手動と自動の切り替えが行われています。
なぜそのような状況が事故を発生させる要因になるのか?
自動化が進むことで、我々はどんどん集中力が低下しています。低下しているというか、持続しなくなっています。
2009年のユタ大学の認知心理学者であるデイヴィッド・ストレイヤー氏の研究によると
クルーズコントロールや自動ブレーキ機能を搭載すると、ドライバーの行動が変わり、道路の状態にあまり注意を払わなくなる。
ということがわかっています。
自動化が進むことで、人は自動化しているときは基本的にはリラックスしています。危険が起こらないように周りの状況を注意する役割をAIや自分以外の何かが行ってくれるからです。
しかしリラックスしている状態からいきなり危険が迫って、突如手動で操作しないとしないといけなくなったとき、人の精神状態は「認知のトンネル化」という状態になります。
ユタ大学の認知心理学者であるデイヴィッド・ストレイヤー氏曰く
脳の注意力というのはスポットライトみたいなもので、広く薄くもなるし、狭く一点に集中することもあります
思考が正常の場合、意識的に視野を広くしてリラックスしたり、狭めて目の前のタスクに集中することが出来るのですが、
上記のように自動化されているときは、スポットライトが点灯しておらず暗くなっています。そのため本能の赴くままになります。今日の夕飯は何にしようかな?と考え、きれいな女性がいれば見惚れています。
これが起こる原因として「脳がエネルギーを温存する」からです。そのおかげでリラックスでき、ストレスを抑制したり、感情的に物事を進めるのを防ぐことが出来ます。
つまり「脳は隙あらば電源をオフにして、リラックスした状態を作り出す」ということです。
しかしそんなときに目の前に危険がせまったらどうなるでしょうか?
暗いところからいきなり明るいところに移動したときのように、最初はまぶしくてどこに焦点を合わせればいいのか分からない状態になっています。
それでも何か行動に起こさないと目の前の危険を避けることは出来ません。そのため最善の選択でなくても、目の前にあるわかりやすい行動を取ろうと反射的に判断し、全力をもって対応しようとします。
認知のトンネル化とは、目の前で起こっているたった一点に集中しすぎて周りが見えていない状態のことを言います。
これのせいで、何も考えれずにただ思いっきりブレーキを踏んだり、急ハンドルを切るという行動を取ってしまいます。
どうしたらいいのか?
「訓練」と「最後まであきらめない心」をもって練習すれば大方は防ぐことが可能です。
具体的な方法は
「メンタルモデル」
を持つことです。
メンタルモデルとは
「ああなったらこうする」といったイメージを事前に頭の中や言葉に出してイメージを持つことです。
そうすることで非常事態に陥った時事前にイメージしていた通りに動くことで危険を回避することが出来ます。メンタルモデルを持っている人はスポットライトが完全にオフになることはないと言われています。
そのためイメージと少しでも違和感を感じたとき、リラックスしている状態を集中する状態に切り替え正常な思考のもと、イメージに基づいた判断を下すことが出来ます。
ポイントは「細部まで正確にイメージする」ことです。
その結果何に着目し、何を無視すればいいのかがわかるようになっていきます。
例えば
- 子供が飛び出して来たらハンドルを切るんじゃなくてブレーキを踏もう
- 車線を変えるときは必ず後続車両がいるかどうか必ず確認しよう
- 前の車が急ブレーキを踏んだ時のためになるべくスピードは落としておこう
といった感じで、とにかくできるだけ細かくイメージしてメンタルモデルをたくさん作っておきましょう。
そしてメンタルモデルを習慣化するように意識しましょう!
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参考文献