【間違ったご褒美】はむしろ子供のやる気を下げる!?正しいご褒美は?
- お手伝いをしてくれたら甘いものをあげるね!
- マラソン大会で頑張ったらご褒美をあげるね!
このように多くの親は子供のやる気を上げるために「報酬」を約束します。
しかし多くの研究で
「ご褒美を上げるとむしろやる気が下がる!」「逆効果!」
ということが判明しています。
が、全てが逆効果というわけではありません!逆効果である理由はちゃんとあります!
- なぜご褒美は逆効果なのか?
- 嫌なことをさせるのにご褒美は効果アリ?
- やる気を出して「勉強やお手伝い」をしてもらう方法は?
「科学的に正しいご褒美のあげ方」をご紹介します!
なぜご褒美は逆効果なのか?
まずはご褒美が逆効果であることを示した有名な研究を紹介します!1973年のスタンフォード大学心理学者マーク・レッパー氏らの研究(1)です。
子供を対象にした研究で「お絵かきをしてもらう」という実験です。
- よく描けたら「金メダル」を授与
- 特になし
の2グループに子供を分けて「お絵かきにどのくらい熱中するか?」を調べました。
普通に考えたらご褒美がある1の方がやる気が上がり絵に取り組む時間も長くなると思います。
しかし結果は1(ご褒美がある)は2(ご褒美がない)と比較して「お絵かきに取り組む時間が短かった」という結果になりました。
要するに「ご褒美があるとやる気が無くなる」ということが証明されたということです。
「なぜご褒美がやる気を下げてしまったのか」というと、研究者ら曰く
大人は子供に嫌なことをさせようとするときご褒美の話をする。「今金メダルとくれると言った」つまりお絵かきは嫌なことなんだ
と子供が思うためご褒美がやる気を下げたのではないか?としています。
要するに「お遊び」がご褒美があることによって「仕事」に代わってしまったことが原因ではないか?ということです。
では、最初から「嫌なこと」と認識している場合はどうなのでしょうか?
嫌なことをさせるのにご褒美は効果アリ?
嫌なことをするときは「ご褒美があると励みになるのでは?」と考えるのはごもっともな意見だと思います。
ということで本当にその意見が正しいのか、リチャード・ワイズマン氏の研究をご紹介します!
どのような実験かというと、
- 公園の清掃(嫌なこと)
を参加者にしてもらうのですが、謝礼を2種類用意します。
- 多額
- 少額
です。参加者には貰える額面を伝えてから1時間の清掃をしてもらいました。その後この清掃がどのくらい楽しかったかを10点満点で評価してもらいました。
「多額貰えるならやる気も上がるし、楽しく清掃出来るだろう!」と思うかもしれません。しかし結果は
- 多額グループ:2点
- 少額グループ:8.5点
と少額グループの圧勝でした。
要するに先ほどの研究同様、多額グループは「そこまでしないと誰もやりたがらないような嫌な仕事」
と認識したためやる気が下がり楽しくなかったようです。
一方少額グループは「楽しいなら少額で良い。つまり公園の清掃は楽しいはず!」と考えており、結果多額グループより相当楽しく清掃を行っていました。
やる気を出して「勉強やお手伝い」をしてもらう方法は?
以上をまとめると
- 楽しいことにご褒美はいらない!
- 楽しくない・嫌なことにはご褒美がいる!しかし小さなご褒美であること!
実は大人を対象にした研究(2)でも同じような結果が出ており、
- ご褒美がある人
- ご褒美がない人
を比較したところ「ご褒美がある人がない人の成績を上回ることが出来なかった」ということが確認されています。
要するにご褒美が短期的な励みになったとしても「長期的に見れば逆効果」ということです。
しかし「楽しいことだからご褒美は完全になくても大丈夫!」というわけではありません!
- 思いがけないようなプレゼント
- 努力をほめる
をすると更にやる気が上がることがわかっています!
ですので、最終的なまとめは
- 楽しい事には基本的にご褒美はいらないが、努力をほめたり思いがけないプレゼント程度のご褒美は更にやる気を上げる
- 楽しくないこと・嫌なことには大きなご褒美ではなく、小さな控えめなご褒美をあげるとやる気があがる
ということでした。
今回紹介した方法は子どもにも大人にも効果のある方法です!
ぜひ実践してその効果を体感してみましょう!
余談ですがいくつかの研究によると、自分で自分のやる気を引き出せる人はそうでない人と比較して
- 収入が高い
- 幸福感が高い
- 人間関係・仕事・人生に満足している
ということがわかっています。
要するに「自分のためにも使ってみましょう!」ということです!
少し癖がありますが、こちらの動画が参考になるかと思います!
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参考文献