SNS上にある「偽のニュース」の特徴を知って騙されないようになろう!
こんにちは、こんばんは、たかです。
「偽のニュース」にはいくつか種類があって
- 虚偽と解っていれば笑えるもの
- 捏造(ねつぞう)など誰かを貶(おとし)めるような悪質なもの
- 一部を抜き取って意図的に消費者側が御幣を生むような文章に作り替えてるもの
など「相手を騙そうとする意図の度合い」によって分けることが出来ます。
「風刺やパロディ」など特に誰かを非難することなく「うけを狙ってる」ものが一番軽くて、これが虚偽だと解ってる人なら笑い話になったりします。そしてありもしない情報で他人を貶め金儲けをする「捏造」が一番重いと言われています。
悪いジャーナリストなんかは金儲けのために画像を加工して捏造したり、芸能人の発言を一部だけ取り上げて意図的に世間の批判を買うようにすることもあります。勿論全部がそうではないよ!
中には意図的でなくてパロディだけが1人歩きしてしまうって場合もありますが、「偽のニュース」のその殆どは「相手を騙そう」と思って作られています。
それが自分に関係ない情報なら問題ありませんが、身近な話
- 「今日は雨が降ります」という偽情報を鵜呑みにして洗濯干すのをやめたり、
- 「高速道路で事故!2時間の渋滞!」という偽情報を見て別の道を選択し、いつもより3時間かけて目的地に向かったり
・・・と「騙されなければ無駄な時間を過ごすことにならなかった」「偽のニュースと分かっていればもっと有意義に時間を過ごすことが出来た」となるのなら何らかの対策を練っておかないと本当に痛い目を見ることになります。
仮にこれが株の話だとして、偽のニュースに騙されて100万円失っても「騙されたあなたが悪い」ということで終わってしまい、あなたは絶望すると思います。
ここ数年でSNSが発達したことで「個人でも世界中に情報をばらまくことが出来る」ようになったので、偽のニュースは増加の一途をたどっています。
ということで「偽のニュース」に騙されないために偽のニュースの特徴をいくつか紹介します!
ぜひ偽のニュースに騙されない人になって有意義な人生にしましょう!
Twitter上での「偽のニュース」の特徴
今回は2017年に公開された韓国科学技術院とソウル大学の共同研究を基に書いています。
この研究では、5400万人のユーザーが登校した約17億のツイートと19億のフォロー関係を調べて、「真のツイートと偽のツイート」の違いってなんなの?ってことを調べてくれています。
その結果「偽のツイート」にはある特徴があることが分かりました。
1つ目:ツイート数に対する時間的変化パターン
ちょっと難しい言い回しなのでもう少し簡単に書くと「そのツイートに関連する投稿数の増減はどんなパターンなのか?」ってことです。これが「真のニュースと偽のニュースで違ったよ!」ってことです。
具体的にどんな感じに違ったのかって言うと、真のニュースは最初の投稿とともに「バンッ!!」と投稿数が跳ね上がって急激に減少します。
↑こんな感じ
で、偽のニュースはどんな感じに拡散してたのか?って言うと変則的で時間とともに増減を繰り返すようなギザギザしたグラフになりました。※縦がツイート数で横が時間
↑こんな感じ
このグラフからわかる通り、発信者は目的を達成するために人為的に共有をしたり、再度ツイートしてると思われます。※縦がツイート数で横が時間
普通だったらこんなのありえませんからね~。
2つ目:ツイートの拡散ネットワークの構造
どんなことかって言うと、
偽のニュースは特定のユーザー同士で拡散されていて、いわゆる「1対1」が沢山あって拡散する感じで、
真のニュースは1人で多くのユーザーに拡散できる著名の人も関与していて「1対多数」の関係がありました。
つまり偽のニュースを発信するのはフォロワー数の少ないユーザーの可能性が高くて、たくさん拡散されてたとしても著名な人は関わっていない可能性が高いよ!ってことになります。
3つ目:責任回避の言語表現
研究によると偽のニュースには
- ○○の聞いた話によると・・・
- 嘘かもしれないけど・・・
- ・・・という声が多数あがっている
と言ったような問い詰められたとき「責任逃れ」が出来るような文章が入ってる割合が多いことが分かっています。
これらの手口はよく他人を批判するような文章に使われていて、違った場合でも「いやだって世間でそういう声があったよ、ってことを書いただけじゃん!」と責任逃れが出来るようになっています。
別の研究では
2018年のマサチューセッツ工科大学では偽のニュースにはこんな特徴があるよ!ってことが分かっています。
偽のニュースは
- リツイートの※深度が深く真のニュースが10回に対して偽のニュースは最高で19回もリツイートされていた。
- リツイートされる数は真のニュースでは1,000回が稀だったのに対し、偽のニュースは10,000回を超えるリツイートもあった
- 枝分かれする数も真のニュースは1,000以上は稀なのに対し、偽のニュースは10,000を超えるものもあった
- ツイートされてからリツイートされるまでの時間が偽のニュースの方が20倍速く、1,500人に届くまでの速さは6倍も速かった
つまり、真のニュースより偽のニュースは「速く・深く・遠く・広く」拡散するということになります。
どんな偽のニュースが一番拡散されていたかって言うと、
- 政治関係
- 都市伝説
- ビジネス
- テロ・戦争
- 科学・技術
- エンターテインメント
- 自然災害
の順番で1位の政治関係はダントツで拡散されやすかったという結果でした。
偽のニュースがリツイートされる可能性は真のニュースと比較して70%も高く、年齢、性別、職業などに一切関係ないことも解っています。
更に、偽のニュースの内容を分析し、そのツイートの反応を調べたところ「驚き、恐れ、嫌悪」などの感情を表す言葉と関連してることが分かりました。真のニュースはというと「悲しみ、喜び、不安、信頼」などの感情を表す言葉と関連してることが分かっています。
なぜ偽のニュースが真のニュースより拡散されるかと言うと、研究者ら曰く
虚偽情報の方が新規性を感じやすく、噂になりやすいからだ
とのことでした。
まとめ
もし「あれ、この情報ほんとにあってんのかな?」って思うようなツイートがあったら発信者がどんな人かを確認しましょう!
などを調べて、もし今回紹介した偽のニュースの特徴に当てはまるのであれば、偽のニュースである可能性が高いので鵜呑みにしないように気を付けましょう!
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参考文献
Kwon S, Cha M, Jung K (2017) Rumor Detection over Varying Time Windows. PLoS ONE 12(1): e0168344.